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人財と組織の育成を支援する「合同会社5W1H」のニューズレター

「納得できるように、物事を主体的に変えていく力」を持った人・組織こそが、「意義深い人生を送る能力」を持った人(から成る組織)であり、「贅沢さとは異なる豊かさを享受し、QOL(人生の質)向上を実現する能力」を持った人・組織である

「価値の種類」と「人財育成/組織開発の専門家」としての在り方(第170号)

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こんにちは、合同会社5W1Hの高野潤一郎です。

今年の年末年始は、連休が取りやすい日並びということもあり、総旅行人数は3000万人を超える(内、外国旅行は68万人前後)という予測もあるようですね! また、2014年を振り返り、2015年(以降)の抱負を定めたりする人々も多いようです。[ 年末に実施したコーチングや一般公開セミナーに絡むFacebook記事:法律や慣習は、人為的なもの(≠普遍的なもの) もご覧いただければ幸いです。]

そこで今回は、旅行の比喩も用い、HCS懇談会(Human Capital Solution Round-Table:参加無料、次回は1月15日(木)@東京駅近辺)で登場したことのある、「『価値の種類』と『人財育成/組織開発の専門家』としての在り方」についての議論を踏まえ、私なりに考えた事柄のメモ(図表)をご紹介しようと思います。

 

パッケージ・ツアー? こだわりの旅?

話の内容をイメージしやすくするために、話を極端に単純化してみましょう。 ひとつは、定番観光地に行くパッケージ・ツアー(個人旅行型/団体旅行型)で、もうひとつは、こだわりの体験を期待するオリジナル・ツアーです。

「パッケージ・ツアー」を選ぶ場合には、旅行慣れしていなくて、「とにかく、日常を抜け出し、どこか非日常を体験できる場所に行ければ良い!」というニーズ(顕在欲求)/ウォンツ(潜在欲求)があることも多いのではないでしょうか。 ちょっと時間的・経済的に余裕がある人が行ったことのあるという定番観光地に、私も行ってみたい(私も行ったことがあると言いたい)という人もいらっしゃるかもしれませんね。

一方、「こだわりの旅」を選ぶ場合には、「自分が望む感情や体験が味わえるだろうと期待できそうな場所に行きたい!」というニーズ/ウォンツがあることも多いのではないでしょうか。 行こうと思えば定番観光地も行けるけれど、やっぱり、他の人と違って私らしさが感じられる、独自の旅を楽しみたいという人もいらっしゃるかもしれませんね。

例えば、旅行で利用する乗り物を比較するだけでも、違った角度から「パッケージ・ツアー」と「こだわりの旅」の違いをイメージしやすくなるかもしれません。 「パッケージ・ツアー」であれば、観光バスや飛行機などを利用することが多いのかもしれませんが、「こだわりの旅」であれば、それらだけではなく、4輪駆動のオープンカーや水上飛行機などを利用することもあるかもしれません。

いかがでしょうか。 当たり前のような話ですが、同じ「旅行」と言っても、満たしたいニーズ/ウォンツに応じて、「パッケージ・ツアー」がいい人もいれば、「こだわりの旅」がいい人もいるのだということを改めて認識していただければと思います。(…ここでは話を単純化して2択にしていますが、実際にはそれらの組み合わせなどによって、多種多様な旅行があるということは認識しています。)

 

成長社会から成熟社会になって....

これまでのニューズレターでは、次のような見解について表明してきています。

高度経済成長期には、最大公約数の市場ニーズに応える標準的な製品(単品のモノ)を大量生産することが求められ、効率と生産性を高めるアプローチが有効だったのですが、知識基盤社会に移行した地域では、モノよりコト(経験、総合的なサービスなど)、プロセスの進化やシステムのイノベーションが求められ、組織の競争優位性の源泉として「学習する能力」(柔軟な適応能力などと表現されることもある)が指摘されるようになってきています。
[ 出典:ニューズレター第122号 ]

「知識経済」(knowledge economy)という言葉がありますが、私は、もはや、インターネットの普及などによってコモディティ化した知識に「価値」はあっても「付加価値」はないのではないかと感じています。 広く「教育」によって伝えられる「静的なモノ」(正解を一方向伝達するのに適したコンテンツ;書籍・再生動画など)ばかりをありがたがるのではなく、個々人が「学習」によって獲得する「動的なモノ」(正解のない状況下で、真実・解決策を双方向のダイアローグを通して探求する体験;ガイドラインだけ決まっていて落とし所は未定の対話・研修など)に今まで以上の価値を認め、目的達成・問題解決・意思決定などに向けて関係者が持つさまざまなリソース(知識、経験、スキル、時間、人脈、資金…etc.)を総合させる「知恵・知力」と「コミュニケーション能力」が、人財育成関係者・経営者の間で重視されることが大切なのではないかと考えています。
[ 出典:ニューズレター第129号 ]

このように、社会が成長期から成熟期に向かうにつれて、人々の間には、「人並みのモノ(同じモノ)が欲しい」→「人よりちょっといいモノが欲しい」→「人とは違った自分らしいモノが欲しい」といった形で、満たしたい欲求に変化が生じるという傾向があるように、私は感じています。

そのため、かつては、「単一の製品/サービス」でニーズ/ウォンツを満たすことができていたのに、価値観が多様な成熟社会という様相が色濃くなるにつれ、「複合サービス、トータル・ソリューション」が求められる機会が多くなってきているのではないかと感じています。 前段の例を用いて言うならば、「パッケージ・ツアー」だけに飽き足らず、「こだわりの旅」を求める人が増えてきたのではないか?ということです。 あなたの周囲の人々、あなたが働かれている業界ではいかがでしょうか?

 

協創を通して、個別課題に取り組めるビジネス・パートナー

前段のような問題意識の下、HCS懇談会(Human Capital Solution Round-Table:参加無料、次回は1月15日(木)@東京駅近辺)などで、「『価値の種類』と『人財育成/組織開発の専門家』としての在り方」について話し合う機会がありました。それを自分なりに整理してみたのが、この図表です。

『価値の種類』と『人財育成/組織開発の専門家』としての在り方

図表:『価値の種類』と『人財育成/組織開発の専門家』としての在り方

3つの三角形は、「底辺の幅が広いこと→欲求を満たす手段が多様、種類が豊富である」こと、「頂点の幅が狭いこと→欲求自体は一様、共通である」ことを表しています。

これから「グローバル化」に向けて本腰を入れていこうという企業の人財育成(および組織開発)担当者の間では、「標準化」「機能的価値」への関心が高く、WBT (Web-Based Training:インターネットを利用した双方向型の教育・学習システム) や、LMS (Learning Management System:学習管理システム) とCMS (Content Management System:コンテンツ管理システム←各種デジタル・コンテンツを統合的に管理・編集・更新・配信するソフトウェア) の組み合わせに力を入れようとしています。

しかし、各種調査報告や人財育成(および組織開発)の実態から判断する限り、「チーム内での協働による学習」や「同僚との一般的な会話」、「個人的/プロフェッショナルとしてのネットワークからの学び」、すなわち「個別のニーズ/ウォンツに基づく多様な学び」の方が、「標準化」や「機能的価値」を強く意識した学習よりも効果が高いという認識が適切ではないか?と現段階では思っています。

そして、(他社が容易に真似できない)弊社の強みである、「独創性・柔軟性・機動性」を活かすためには、「人財育成/組織開発の専門家の中でも、『協創を通して、個別課題に取り組めるビジネス・パートナー』として選ばれる存在」になる道(…「パッケージ・ツアー」よりも「こだわりの旅」)を選ぼうという考えを強めるようになりました。 そういった形で認知されるようにするにはどうすれば良いのか、仕事を通して関係するみなさんとの会話などを元に、考えていこうと思っています。

あなたは、「図表:『価値の種類』と『人財育成/組織開発の専門家』としての在り方」をご覧になって、どんなことを考えられたでしょうか?

さて今回は、年末年始という時節柄もあって、「パッケージ・ツアー」と「こだわりの旅」という話から始め、「『価値の種類』と『人財育成/組織開発の専門家』としての在り方」についての図表をご紹介しました。 あなたは、どういったことを考えたり、感じられたりしたでしょうか? 是非、仕事で関係していらっしゃるみなさんと話し合ってみてくださいね!

以上、今回の記事も、あなたの「QOLの向上」にとって、何か少しでもお役に立てれば幸いです。 2014年もご購読いただき、誠にありがとうございました! 引き続き、2015年の次回のニューズレターでお会いしましょう♪

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