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人財と組織の育成を支援する「合同会社5W1H」のニューズレター

「納得できるように、物事を主体的に変えていく力」を持った人・組織こそが、「意義深い人生を送る能力」を持った人(から成る組織)であり、「贅沢さとは異なる豊かさを享受し、QOL(人生の質)向上を実現する能力」を持った人・組織である

年度末まで待って嫌われる? 自立/自律したメンバー育成に役立てるFB(第167号)

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こんにちは、合同会社5W1Hの高野潤一郎です。

2014年10月28日のFacebookページ投稿記事では、日常業務あるいは面談時によく耳にする下記の3つの表現について取り上げ、いくつかのポイントについて解説しておりました。

A:「あなたは頑固です」
B:「君は良い対応をするね!」
C:「あなたの○○能力は5段階評価で3です」

特に、「チーム・メンバーひとりひとりに対して、まとまった時間を取って話す時間はないけれど、日常業務をこなしつつ現場で人財を育成しなければならない!」「しかし、年に1度か2度の面談だけでは、育てることはできない」といった悩みをお持ちの方は、「適切なフィードバック」について興味をお持ちいただけたでしょうか?

今回は、「適切なフィードバック」について、弊社なりの考え方を少しご紹介しようと思います。

 

そもそも「フィードバック」とは?

「フィードバック」とは、本来、「出力(信号、エネルギーなど)の一部を入力に返す」(着目しているシステムからのアウトプットを得て、それを適切なものにするようにシステムの制御を行う)ということを指す用語です。 

そのため、混ざりもの(主観的評価や意見など)が少ない、純粋な情報(五感情報描写のような客観的事実)が、成果の向上や関係の改善につながる有用なものとされています。 ここで言う「純粋な情報」とは、評価や判断と異なり、相手あるいは第三者が(主に視覚・聴覚・身体感覚を用いて)観察・確認できる情報、その場で起きている(可能な限り)客観的な事実に関する情報のことを指しています。

これを受けて、弊社セミナーでは、「日常業務におけるフィードバック」とは、「『企業理念や価値観、目標達成計画などについて、事前に共有できている相手』に対して、『視聴可能な相手の言動に関する情報』を伝えることによって、『相手に、より望ましい成果が得られそうな言動について自分で考え、試してもらう機会』を与えること」であるとお伝えしています。

(…「企業理念や価値観、目標達成計画などについて、事前に共有できている相手」の部分についてよくわからないという方は、2014年10月28日のFacebookページ投稿記事の「B」の解説をご参照ください。)

フィードバックを受け取った相手は、得たフィードバックを基に、自分の頭で考えて行動を起こし、現場での状況を踏まえて微調整を施します。その結果として、新たな言動パターンを確立するなどといった形で、相手の学習・成長・変化が促されます。(…「主観的な評価だけを伝えるのはコメント」であって、フィードバックではありませんし、「特定の場面で、特定の行動を取れ!」というのは、指示や命令であって、フィードバックではありません。)

※具体例については、例えば、下記をご覧ください。
ニューズレター第133号:フィードバックの仕方で、こんな間違いしていませんか?

そして、こういった種類のフィードバックの積み重ねが「自立/自律した社員/チーム・メンバー」を育成するのに有効であると、弊社では考えています。(…いつも、「あれは良い」「これはダメ」といった形で「言葉によるアメとムチ」を与えるだけでは、「自分の頭で深く考える・新たな試みを試す」といった経験を積むことができず、自立/自律した社員/チーム・メンバーを育成するのを妨げてしまう可能性があります。)

第166号で触れていた、「スキルの半減期「VUCA World」(混沌として先が読めない世界;Volatility変動性, Uncertainty不確実性, Complexity複雑さ, Ambiguity曖昧さ の頭字語)、「リバース・メンタリング」(ベテラン世代が若い世代や転職組に学ぶという逆方向のメンタリング)などと関係して、「上司が部下を教育することができない」局面が増える中、また、「独創×競創×協創」の促進がますます求められるようになる中、あなたの所属組織では、どのように「フィードバック」を上手に活用されているでしょうか?

 

年度末の食い違い! 組織一丸となって、人財育成していますか?

「フィードバックの効果的な活用」ということを考えると、「現場」(…日常業務を行う中で、数秒~数分間程度)と「面談」(…少しまとまった時間を割いて、週に1回~月に1回程度)におけるフィードバックを自社の状況に合わせて適切に組み合わせることが重要となってきます。

なぜでしょう?

例えば、「普段はおろそかになっていますが、年に1度か2度の面談ではフィードバックしています」という場合、年度末などの人事考課面談では、6ヶ月や1年といった期間に渡る業績などの「総合的な確定済み評価」を中心とした話が行われます。 そして、出された「評価」を「適切ではない」と感じたり、「もっと早い段階で話してもらえていれば、改善できていたのに!」といった形で不満を抱えたりする人が現れることがあります。

普段は仲良しムードで、日常業務における言動について話したりはしないのに、まるで「騙し討ち」のように不本意な評価を突き付けられたことで、混乱したり、自信をなくしたり、逆恨みしたりするといった結果を招くことも少なくないようです。

こういった事態を防ぐには、”普段から” 適切なフィードバックと質問を投げ掛け合い、「対応が求められる問題は何なのか?」「自分/チームにとって意識を集中させるべき課題は何なのか?」について理解したり、解決に向けて考えたり実験したりするように支援するのが大切ではないでしょうか? (…「上司から部下への一方向のフィードバック」だけではなく、「リバース・メンタリング」のような視点も含めて考慮しているため、「適切なフィードバックと質問を投げ掛け合う」のように「双方向」の表現を採用しています。)

「主観的なコメント」を与えるのではなく、「客観的なフィードバック」と「質問」で、「現実を直視させてくれる人物」を信頼し、もしかすると、「チームや組織の業績」のみならず、「自分個人の業績やキャリアについても考慮してくれるチームや組織」に愛着を覚えるようになっていってくれるかもしれません。

第166号では「人財獲得競争が激化する近未来」という話についても書いておりました。 優れた人物を育成するという「攻めの理由」のみならず、人財獲得競争が激化していっているという情勢下で、有望な人物が他社に引き抜かれてしまわないようにするという「守りの理由」からも、適宜フィードバックという形で「相手に能力開発の機会を与える」ことの価値について、改めて考えてみる必要があるのではないでしょうか。

さらに、チーム/組織内で「主体的にフィードバックや質問をし合って相互作用を促す文化」を ”意図的に築いていく” ことは、「独創×競創×協創の促進」はもちろん「組織開発」といった観点からも好ましい影響が期待できるかもしれませんね。

以上のような観点を踏まえると、フィードバックを「面談」時まで取っておくのは非常にもったいないことであって、日常業務を行う「現場」でも活用できれば、「人財育成のみならず組織開発の観点からも、フィードバックは非常に有効なのではないか?」と感じていただけるのではないでしょうか?

(そうは言っても、やはり「建設的な意図で行うフィードバックを批判や非難と解釈され、相手との関係がこじれたり、モチベーションを下げてしまったりするようなリスクはできるだけ避けたい」と思われる方は、是非、「ファクト・ベイスト・フィードバック」セミナーの詳細を確認なさってみてください。)

 

さて今回は、「チーム・メンバーひとりひとりに対して、まとまった時間を取って話す時間はないけれど、日常業務をこなしつつ現場で人財を育成しなければならない!」「しかし、年に1度か2度の面談だけでは、育てることはできない」といった悩みをお持ちの方向けに書いていたFacebookページ投稿記事の話から、「適切なフィードバック」についての私見をご紹介して参りました。

あなたは、「自立/自律した人財を育てる」ためにも、「リバース・メンタリング」や「独創×競創×協創を促進する」ためにも、「コメント」を控えて「フィードバックと質問」を増やしましょう!といった主張について、どういったことを考えたり、感じられたりしたでしょうか? 是非、仕事で関係されるみなさんと話し合ってみてくださいね!

以上、今回の記事も、あなたの「QOLの向上」にとって、何か少しでもお役に立てれば幸いです。 それでは、また次回のニューズレターでお会いしましょう♪

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