人財と組織の育成を支援する「合同会社5W1H」のニューズレター

「納得できるように、物事を主体的に変えていく力」を持った人・組織こそが、「意義深い人生を送る能力」を持った人(から成る組織)であり、「贅沢さとは異なる豊かさを享受し、QOL(人生の質)向上を実現する能力」を持った人・組織である

知的判断力と情的配慮力、反骨精神、多様性を殺す標準化(第152号)

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こんにちは、合同会社5W1Hの高野潤一郎です。

明けましておめでとうございます、合同会社5W1Hの高野潤一郎です。 今回は、昨年末に実施した「舵取りコミットメント(個人篇)」セミナーでご紹介した話も交えつつ、標題に記した内容についてご紹介しようと思います。 ご興味をお持ちの方は、どうぞ読み進めてください♪

 

「豊かさの追求」と「反骨精神」と「コミットメント」

『贅沢さ』とは異なる『豊かさ』を追求」するには、「自分にとって大切なものを、実際に大切にする」といった形で、「遣り甲斐」や「生き甲斐」を持つことも大切だと感じています。

しかし、この「自分にとって大切なものを、実際に大切にする」という道を選ぶ場合には、しばしば、何か特定の事柄に関して、その他大勢と異なる言動をとることが求められるものです。

自分らしい生き方を貫く」とか、「反骨精神」(自分の信念に忠実で、容易に他者・権力に屈しない意氣、氣概)を持ち続けるといった場合には、その拠り所を持つ必要があります。 対象とする事柄について、自分自身で学んだり考えたり体験したりした上で、他者と対等な形の議論ができるよう、「権威者や多数派などに対抗する根拠はこういうものだ」と示す必要があります。

そういった根拠を示すことができなければ、単にワガママな人・頑固な人・偏狭な心の持ち主でしかありません。 このように考えると、「他者と違った道を選びつつも、円滑な社会生活を営む」には、短期的には面倒だと思えることに対しても、それなりの「コミットメント」(主体的に関わり、責任を取ること)を持って取り組むことが求められるのではないでしょうか?

さて、「自分らしく生きる」あるいは「自社らしさを確立する(社会から認知される)」ことについて、あなたはどのようにお考えになりますか?

 

「知的判断力」と「情的配慮力」

先日の「教養醸成の会」で扱った、ピーター・T・リーソン著『海賊の経済学』には、アダム・スミスの『国の富の性質と原因に関する研究』(通称『国富論』;自分の利益を満たすべく探求する中で、人々は「見えざる手に導かれるように」他の人の利益にも奉仕する)の海賊版解釈として、「お目当ての大規模な貨物船を奪いたいなら、海賊は他の多くの海賊たちと協力するしかない。[省略] 海賊の自己利益追求が海の盗賊たち同士の協力につながった」といった表現も登場していました。

やはり、「意味のある、大きな目的の達成や問題解決などを目指す過程で、自分たち・自社らしさの持つ良さ・強みを発揮しよう!」という場合には、「自分たちのヴィジョンの実現に向けて、いかに他者を巻き込めるか?」という視点が大切になってくるのだと思います。

協創志向リーダーシップ養成プログラム」のページでは、

ダイバーシティ(多様性;多様な考え方を持つ人財の確保)を進めるだけでは、組織内にバラバラな考え方・価値観の人が散在するようになるだけで、「組織が持つ本来の力」は充分に引き出せません。 ダイバーシティは「イノベーション創出の必要条件」として有効なのであって、事業の目的に適うように人々を束ねたり、ビジネス環境の変化に適応するよう方向性を柔軟に変更したりすることが重要です。

と書いていました。

実際に、「他者を巻き込む」「様々な考え方の人を束ねる」といったことが求められる場面では、

•主張している内容は、正しくて、もっともだと思うけれど、苦手なヤツ/嫌いなヤツが言っている「耳が痛い」ことをすぐに受け入れたり従ったりするつもりはない!

といった状況に陥りがちとなる人も多いのではないでしょうか。 逆に、

•主張している内容は大したことではないけれど、人柄が良くて憎めないヤツが言っている「耳触りがいい、ちょっとしたこと」ことなら、みんなで協力してやろう!

という状況も、意外に多いのではないでしょうか。

これは、「何を主張しているか?」を重視する「知的判断力」よりも、「誰が主張しているか?」を重視する「情的配慮力」が効果を発揮する場、組織における例と言えるかもしれません。

こういった事例を踏まえて考えると、「大きなうねりを生み出していこう!」「イノベーションを起こそう!」といった場合には、自分と異なるポイントを重視する関係者にも効果的に働きかけ、目的達成や問題解決に巻き込んでいくことが必要だとわかってきます。

すなわち、「知的判断力」重視の人には、理路整然とした説明や明確な情報発信ができていればいいのかもしれませんが、「情緒配慮力」重視の人まで巻き込んでいくには、普段から、その人ならではの持ち味や情熱、楽天性などを言動で示し、地道に関係者の間に信頼感を醸成しておくといった取り組みが大切(非公式の関係も有効)だということです。

 

異見の共存共栄を図って多様性を活かすには?

冒頭の「自分らしく生きる」「自社らしさを確立する(社会から認知される)」という話と、前段の「イノベーション創出やヴィジョンの実現に向けて、多様な人財を束ねていく」という話を両立させるために有効なコミュニケーション(リーダーシップの発揮法)について考えてみましょう。

他者/他社と異なることをするには、「なぜ、その事柄について、そういったアプローチをとるのか?」について自分たちで考え、理性的にも感情的にも深く納得している必要があります。他者から一方的に押し付けられた考えや指示・命令に盲目的に従っていては、「自分にとって大切なものを、実際に大切にする」ことも、「遣り甲斐」や「生き甲斐」を持つこともできないでしょうから。

また、指示や誘導質問が中心の「画一的なマネジメント」では、当たり外れ(価値観や考え方などの合う、合わない)が大きく、指示内容に対して充分な理解が得られないままで嫌悪感・抵抗感を持った不満分子が生まれたり、多様性を殺してしまったり(人財の同質化や、自分の考えを持たない”作業者”の量産)といった結果につながりやすくなります。 確かに、ビジネスのグローバル展開を加速させようとする企業が、いろいろな仕組みの「標準化」を行う意図も氣持ちもわかるのですが、グローバル”一辺倒”でグローカル(グローバル+ローカル)な視点に配慮しなかったために外国拠点の撤退を余儀なくされた企業の多さについても、目を向けなければいけないのではないかと思います。 そして、異見の共存共栄を図り、人財の多様性を活かすには、「相手のモノの見方と、自分(たち)のモノの見方のズレを調整して協働を可能にする質問力」を中心に据えたコミュニケーションを”普段から”行っていることが重要だと考えています。

今回ご紹介してきたような事柄も考えて開発したのが、「協創志向リーダーシップ養成プログラム」というものです。 「リーダーシップ」と聞くだけで、「自分(たち)には関係のない内容だ」と感じられる方もいらっしゃると思いますが、実は、リーダーシップの定義は千差万別で、弊社では、「自分らしく生きる/自社らしさを確立する」という話と「イノベーション創出やヴィジョンの実現に向けて、多様な人財を束ねていく」という話を両立させるために有効なコミュニケーションを図るという、(職位とは関係なく、よりよく生きたいと望む)多くの方々の日常業務において身近な事柄が、リーダーシップを発揮するということなのではないかと考えています。

最初に、「協創志向リーダーシップ養成プログラム」のモジュール1に相当する、一般公開セミナー「フレームワーク質問力®」に参加されて、その質や講師の力量などを見極められてから、モジュール2以降に参加されるかどうかを検討することも可能ですので、「リーダーシップの発揮をイノベーション創出に役立てる」ことに興味・意欲をお持ちの方は、「協創志向リーダーシップ養成プログラム」の詳細について確認なさってみてください♪

初開催の【 特別早割 】20%OFFの締め切りが迫っています。 チェックをお忘れなく!
 【 土・日・祝開催コース 】→1月 5日(日) 20時 まで
 【  平日開催コース  】→1月21日(火) 20時 まで

 

さて今回は、「自分らしく生きる」「自社らしさを確立する(社会から認知される)」という話と、「イノベーション創出やヴィジョンの実現に向けて、多様な人財を束ねていく」という話を両立させるために有効なコミュニケーション(リーダーシップの発揮法)について、私見をご紹介しました。 あなたはどんな印象をお持ちになり、何をお考えになるでしょうか? あなたの「QOLの向上」にとって、何か少しでもお役に立てれば幸いです。

それでは、また次回のニューズレターでお会いしましょう♪

P.S.1
霊長類についての研究では、「個体の寿命は、多くの場合、自分よりも若くて強いオスを味方につけ、守ってもらうことができるかどうかで決まる」ということがわかってきているそうです。 もしかすると、人間社会でも「次世代リーダーの育成は、後進・組織にとってだけ利益のある取り組みなのではなく、現役リーダーにとっても、時間やエネルギーを投資するだけの価値のある取り組み」なのかもしれません。 そういった視点に立つと、「協創志向リーダーシップ養成プログラム」は、現役リーダーと次世代リーダー候補がペアで参加したり、企業研修として導入するといった形で組織的に活用していただいたりするのも有効かもしれませんね!

P.S.2
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