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人財と組織の育成を支援する「合同会社5W1H」のニューズレター

「納得できるように、物事を主体的に変えていく力」を持った人・組織こそが、「意義深い人生を送る能力」を持った人(から成る組織)であり、「贅沢さとは異なる豊かさを享受し、QOL(人生の質)向上を実現する能力」を持った人・組織である

事例概説: 英語を話し、マラソンを完走し、あの彼と親密になりたい(第127号)

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こんにちは、合同会社5W1Hの高野潤一郎です。

先日、第116号「対症療法に飛びつかず、総合的な『診断』を重視して結果を出す!」などでご紹介した、「毎回10分や15分で解決策を出すよう強制されたら対症療法に飛びついてしまう」というコーチング学習上の問題点に共感され、「総合的な診断」(適切な問題設定)や「フレーム(物事の見方」の探求」を活かした合同会社5W1H流 「コーチング学習プログラム」に興味をお持ちのWさんと話させていただく機会がありました。

他社のコーチングと弊社流コーチングの違いに関しての話で、Wさんが最も興味を示しておられたのは、弊社流コーチングが「クライアントの周りで同時多発テロ的に起きているさまざまな問題を個別に扱うばかりではなく、そういった問題を生み出す根本原因 [フレーム(慣れ親しんだモノの見方・解釈の仕方)、慣れ親しんだ思考・行動のパターン] を探求して取り扱うことで、関連する複数の問題を一度に解決してしまうことも可能なアプローチである」という点でした(※1)。

※1 Wさんはこれまで私が発信してきた情報についてもいろいろとご存知だったため、すでに、「コーチングでは、人に特定のレッテルを貼って接するようになる『タイプ分け』をしてはいけない!」などといった考え方には、すでに慣れておいででした。
初めての方向け補足:「タイプ分け」の前提にあるのは「人は変わらない」という考えであり、変化や成長を促進する技芸のコーチングで採用するのは誤った考え方であると、弊社では考えています。そして弊社流コーチングでは、タイプ分けではなく「パターン認識」の活用を推奨しています。同じ人であっても、状況や相手との関係性に応じて、採用する思考・行動のパターンはそのときそのとき変化して当然ですし、現在用いることで問題を生じさせているパターンがあるのであれば今後は異なるパターンを採用していくように支援することが可能となります。このように、「人は変わることができる」という考えを前提として「パターン認識」を採用していることも、弊社流コーチングの特徴の1つとなっています。

弊社流コーチングが「分野によらない、認知心理学的アプローチ」であるという話は、これまでにもあれこれニューズレターで書いてきていて、読者のみなさまには「伝えたつもり」になっていましたが、Wさんとの話では「そういうところが目新しくて、関心があるのか!?」と反省することしきりでした。

そこで、今号では、Wさんとの話の一部をみなさまにシェアすることで、弊社流 「コーチング学習プログラム」についての理解をさらに深めていただければと思います。

 

都内で働く34歳独身女性マネジャーWさんが「一般的なコーチング」を活用した場合

Wさん(東京都内の某社にてマネジャーとして活躍されている34歳独身女性)は、コーチング関連書籍を数冊出版している大手のコーチング資格授与団体に所属していらっしゃるコーチを雇われたことがあったようで、そのときの体験談について私に話してくださいました。ここでは、Wさんご本人の了承を得た上で、守秘義務遵守などに配慮し、詳細は伏せた形でそのときの体験談を紹介いたします。

Wさんがコーチングを活用しようと思われたのは、仕事や人間関係や健康についてなど、氣になることがいろいろあるのだけれど、普段仕事に追われているせいか休日は結構ダラダラと過ごしてしまう自分に氣づいた時だったそうです。大企業に勤めている高校時代からの友人から、企業どうしの合併やら工場の閉鎖やら大きな変化に巻き込まれて大変らしいという話を聞いた時に、Wさんが働いている業界の市場も縮小傾向にあるし、社外の情報にも疎い自分に改めて危機感を覚え、「私も、このまま周囲に流されていてはいけない!」と思い、「定期的に物事を考える時間を確保したり、周囲の意見に流されがちな自分の決断が客観的に見ておかしくないか対話を通して確認したりしてもらえるのでは…?」という期待を持って、あるコーチングを活用された経験をお持ちでした。

Wさんがコーチング契約をしたのは、コーチ養成講座も持つ某社所属のコーチAさんでした。Aさんとの初回のコーチング・セッションでは、「仕事」「お金」「健康」「人間関係」「余暇の過ごし方」など10種類くらいの分野ごとに、10点満点で自分の満足度について点数をつけていくということをやったそうです。その結果、特に満足度の低い分野として、「仕事」「人間関係」「健康」があると明らかになりました。自分なりに課題だと感じている「具体的な事柄」がいろいろあって、コーチングを依頼したのに、「課題がありそうな『分野』が見つかりました!」と言われてもねぇという言葉を口に出すのを我慢し、ノートパソコンへの情報入力に熱心なコーチのAさんを「尋問者みたいだ」と感じつつも、Wさんはその3つの分野についての概要をAさんに話しました。

すると、Aさんから「その中でも特に氣になって、コーチングで扱いたいと思われるのは、どのお話でしょう?」と質問され、Wさんは「2年後くらいには、グローバルに活躍できるようになっていたいです。日々の業務は忙しいので、できるかどうかわからないのですが、何とか時間をつくって英語の学習を始めたいと思います。」と答えました。後は、自分が想像していた通りの質問のオンパレードでした。「いつまでにTOEIC何点くらいを目指しましょうか?」「学習方法は?」といった「想定内の質問」が続き、「この程度なら、自分で考えることができるなぁ」とか「とりあえず今は、空き時間をすべて英語学習に回すのが大切なステージかな」といった氣づきを得た段階で、もうAさんと話していても新たに得られる価値は無さそうだなと感じ、コーチング契約を途中で打ち切ることにされたそうです。

でも、やっぱり何だかスッキリしない。コーチングがこの程度のものなら、わざわざビジネス・スクールとかでも取り上げないはずだろうし…。おかしいなぁと感じていたところで、弊社流コーチングの「スナップショット・セッション」を見つけてくださり、もう一回、弊社の「お試しコーチング」だけ行ってみようと考えられたということでした。

 

Wさんが「弊社流コーチング」のスナップショット・セッションを活用した場合

第116号「対症療法に飛びつかず、総合的な『診断』を重視して結果を出す!」などでご紹介していたように、「問題症状を解消する対症療法」のみならず「総合的な診断に基づく根治療法」的なアプローチを大切にする弊社流コーチングでは、コーチングの初期の段階における状況把握と問題設定を丁寧にやることを心がけています。(そのため、クライアントやコーチングで扱う内容などにもよりますが、初期段階のセッションでは1時間程度、長い人だと2時間程度かけることもあります。ただし、目的達成や問題解決の実行段階まで進めば、進捗状況の確認のため、十数分の話だけで済ますなどといったことも可能となります。)

Wさんとの「スナップショット・セッション」は、Wさんの会社の会議室をお借りして実施しました。私は、Wさんの話をうかがいながら、ホワイトボードにポイントだと思う情報(要素)を書き出し、Wさんの話についての私の理解を確かめながら、要素と要素のつながりなどについて一緒に整理を進めました。(…標準化された、決まった形式の診断テストなどは用いていません。)

すると、Wさんが氣になっているという事柄について、(詳細は省略しますが)おおよそ次のような形に整理されました。

A) 仕事について

  • 2年後くらいにはグローバルに活躍できる実力をつけたい
  • そのためには、もっと英語学習が必要だと理解しているが、仕事が忙しいのでできるかどうかわからない

B) 人間関係について

  • そろそろライフ・パートナーが欲しい
  • 8歳年下の氣になる部下がいて、一緒に遊んでいる分には構わないが、精神的な部分の支えなどが期待できるかというと迷いがある
  • 相手は遊び盛りの年頃だし、こちらから結婚の話などを切り出すにはリスクが大きいと感じている

C) 健康について

  • 健康診断などでも特に注意すべき点は見当たらず、病氣の心配をしているわけではないけれど、体力が落ちてきているように感じる
  •  同期入社の同僚のように、マラソンを完走できるくらいの体力をつけたいと思うが、同僚に負けないようにトレーニングすることで、腰や膝を痛めてしまうようなことは避けたいと思っている

こういった理解の段階で、A~Cの個別課題について扱うことももちろん可能です。(例:Aの話であれば、「グローバルに活躍するとは?」「そのためには、専門分野における圧倒的な知識・技量・人脈・異なる価値観を持つ相手との交渉力・精神的なタフさなどの各種実力をつけることよりも、英語の運用能力を上げることの方が大切なの?」「時差のある地域とのビジネスでは、読み書きの能力が求められるかもしれないけれど、英語で流暢に話せることが大切だと考えているわけは?」「どういったことを考えて、グローバルに活躍できるのが、2週間後ではなく2年後だと思っているの?」…など)しかし、このスナップショット・セッションでは、より深くWさんが課題だと思う状況について整理していき、図表1のような「問題の構造」が見えてきました。

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図表1:認知心理学的アプローチによる問題構造の整理

スナップショット・セッションでは、上記のような現状認識に基づき、改めて、A~Cの課題について状況を再描写したり、課題の再設定をしたりしていきました。

例えばAの課題については、「『グローバルにビジネスで活躍したい』と思われたきっかけって何だったんですか?想定外の事態に対応する能力が求められることも多いのではないかとも思われるグローバル・ビジネスの舞台で活躍するって、どういうことを指していて、それはあなたにとってどんな意味があるのでしょう?(同一企業内の異動で?転社して?転職して?)現在の『リスクがなければ動く』というパターンを維持しつつ、グローバルにビジネスで活躍している状況って、どんなイメージですか?Wさんが思われているような形で『グローバルにビジネスで活躍する』には、どういった実力をつけておくことが求められるでしょう?実際に、グローバル・ビジネスを展開している企業やヘッド・ハンターなどが求めている人財について、これまでどういった情報を集めましたか?セッションの最初の方では、『グローバルに活躍するには、もっと英語の学習をしなければいけないのだけれど、思った通りにできるかどうかわからない』とおっしゃっていましたが、ここまで話していただいた事柄を踏まえると、どんなことに氣づいたり感じたりされていますか?…」といった形で、「総合的な診断」(適切な問題設定)や「フレーム(物事の見方」の探求」を重視した弊社流コーチングを進めて行きました。

このように弊社流コーチングでは、問題症状(A,B,Cのような個別の課題)の解消に飛びつくのではなく、(応急処置の重要性を認めつつも)本質的な問題解決に向かおうとする姿勢や、問題解決・意思決定の二重構造(詳細は、第98号を参照)に配慮したアプローチを採用し、クライアントからお伝えいただいたオリジナルの問題(A,B,Cのような個別の課題)を、「より適切な形に再設定」した上で取り扱っています。

…上記の例で言えば、「『リスクがなければ動く』という慣れ親しんだ思考・行動のパターン」をそのままにして種々の課題に取り組むのか、取り組む課題を変更するのか、取り組む課題はそのままにして受け入れ可能な新たな思考・行動パターンの獲得に向かうのか」などといった事柄について、クライアントに選択してもらうことが「本質的問題解決・意思決定」を行う上で重要だと考えています。

ニューズレターでの、これ以上の詳細情報の公開は避けますが、「一般的なコーチング」のアプローチと「弊社流コーチング」のアプローチの特徴あるいは期待される成果の違いなどについて、また、弊社流コーチングが「クライアントの周りで同時多発テロ的に起きているさまざまな問題を個別に扱うばかりではなく、そういった問題を生み出す根本原因 [フレーム(慣れ親しんだモノの見方・解釈の仕方)、慣れ親しんだ思考・行動のパターン] を探求して取り扱うことで、関連する複数の問題を一度に解決してしまうことも可能なアプローチである」という点について、今まで以上に理解していただけるのではないかと思っています。

今回ご紹介した事例は、幅広いバックグラウンドをお持ちのみなさまにご理解いただきやすいような課題をお持ちだったWさんのコーチング内容でしたが、こういったアプローチは、高度に専門的な領域における課題をお持ちの方のコーチングにも適用可能です。(経営上の意思決定などはもちろん、先日は、原子力発電プラントの外国での運転に関わる課題等も登場しました。特定領域の専門知識やスキルが求められる場面では、メンタリング、ティーチング、トレーニングなどを活用されればよいのであって、認知心理学的アプローチを採用したコーチング(※2)の実施には、クライアントと同じ分野の専門知識などではなく、「人や組織の変化・成長の促進に有効なメカニズム等についての知識やスキル」が求められるのです。ですから、グローバル企業のCEOを務めた経験はなくても、グローバル企業のCEO向けにコーチングを実施することは可能です。)

※2 合同会社5W1Hの考える「コーチング」の定義
コーチングとは、クライアント(コーチング利用者;個人あるいは組織)の個別具体的な目標の達成に向けた変化を促進する技芸/プロセスや、コーチ(コーチング提供者)がクライアントと築く関係性・協働して進めるプロセスを指します。また、クライアントが過去に学び、未来を描き、現在を生き切るために、コーチとの対話を通して、学習・実践・(思考・行動のクセ、自己認識、世界観などの)変容を促進する手段であるとも言えます。

 

さて今回は、他社のコーチングと、「総合的な診断」(適切な問題設定)や「フレーム(物事の見方」の探求」を活かした合同会社5W1H流 「コーチング学習プログラム」の違いに関するWさんとの話をご紹介しました。

弊社流コーチングが「クライアントの周りで同時多発テロ的に起きているさまざまな問題を個別に扱うばかりではなく、そういった問題を生み出す根本原因 [フレーム(慣れ親しんだモノの見方・解釈の仕方)、慣れ親しんだ思考・行動のパターン] を探求して取り扱う「認知心理学的アプローチ」を採用したコーチングであり、関連する複数の問題を一度に解決してしまうことも可能である」という側面についてお伝えできたようであれば幸いです。

あなたは、弊社流コーチングについて、どのような印象をお持ちになり、何を考えられたでしょうか? 何か少しでもお役に立てれば幸いです。
それでは、また次回のニューズレターでお会いしましょう♪

P.S.
弊社流コーチングを学びたい、あるいは、利用したいという方は、下記をご確認ください♪(…【注意】2日間「コーチング漬け」体験は、コーチングが初めてという方のみならず、どういったアプローチのコーチングを学ばれた方でもご参加いただける「コーチングの練習会」ですが、弊社流コーチングについて学べるわけではありません。ご注意ください。)

弊社流コーチングを学びたい

相手・関係者の学習・成長・問題解決・意思決定を支援する技芸を身につけたい、リーダー・マネジャーとしてチーム・組織の力が引き出せるようになりたいなど、今号でご紹介した弊社流コーチングの学習を希望される方向けのプログラムをご用意しております。

合同会社5W1H流課題設定力を養う「コーチング学習プログラム」

「状況に対応しつつ学習する能力」の根幹を成す、弊社流「質問力」をベースにした「コーチング学習プログラム」で、

●専門分野に関わらず、「相手あるいは組織に、自分と同等かそれ以上のパフォーマンスを発揮してもらう」のに適したコミュニケーション能力の向上に興味をお持ちの方

ファシリテーションの側面を重視したリーダーシップを発揮したい方

など、本格的なコーチングの学習をご希望の方にもご活用いただける内容となっております。プログラムの詳細確認・お申し込みは、こちらから可能です。是非、ご覧になってみてください。

コーチを雇って弊社流コーチングを利用したい

人生/組織の転機を迎えてヴィジョンやミッションの明確化がしたい場合、行き詰まり同じことの繰り返しから抜け出したい場合、効果的な思考・行動パターンの獲得をしたい場合などに、今号でご紹介したようなコーチングを利用してみるのもアリかも?と思われた方は、こちらから詳細確認・お申し込みが可能です。是非、ご覧になってみてください。

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