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人財と組織の育成を支援する「合同会社5W1H」のニューズレター

「納得できるように、物事を主体的に変えていく力」を持った人・組織こそが、「意義深い人生を送る能力」を持った人(から成る組織)であり、「贅沢さとは異なる豊かさを享受し、QOL(人生の質)向上を実現する能力」を持った人・組織である

人工知能がヒトを上回る? 武士が消滅して、武士道が浸透した?(第107号)

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こんにちは、合同会社5W1H代表の高野潤一郎です。

今回は、2011年11月5日に各種メディアで報道された、国立情報学研究所の「人工頭脳プロジェクト」のニュースを取り上げ、私たちの今後の在り方・生き方について考える重要性について、私の考えを紹介しております。ご興味をお持ちいただけましたら、この先も目を通してみてください。

 

あと10年程度で、人工知能がヒトを上回る分野が出てくるのだから…

2011年10月19日配信のニューズレター第104号では、ヒトの情報処理能力とコンピューターなどの情報処理能力を比較した「図表2:コンピューティング能力の指数関数的成長」をご紹介していました。サラッと目を通されただけの方も多かったかもしれませんが、図表2の、2020~2050年辺りをよく見ると、コンピューターなどの人工的な知性による情報処理能力が、個々人の情報処理能力のみならず人類全体の情報処理能力を上回る可能性が示唆されていることにも氣づかれると思います。

また、2011年11月5日に各種メディアが、人間と対話しながら、求められていることを察知して行動する「ドラえもん」のようなロボットの開発に役立つ研究の一環として、国立情報学研究所の「人工頭脳プロジェクト」に関する報道をしたことは、みなさんの記憶にも新しいのではないでしょうか。これは、膨大なデータを暗記したり、計算したりするだけでなく、問題の意図を正しく理解し、人間のように考えて答えを導き出せる人工知能を開発しようとする試みで、2016年までに大学入試センター試験で高得点を獲得するレベル、また2021年に東京大学の入学試験に合格するレベルを目標に研究を進めていくとされています。

そして、この国立情報学研究所の「人工頭脳プロジェクト」のニュースなどを見る限り、上述の図表2に関する話はまんざらSFではないな、あるいは、こういった分野では躍度(加加速度)への配慮が必要な変化(…レベル3の変化@ニューズレター第104号)が起こり始めているのかなという思いを強くしています。


ニューズレター第104号より、簡略化して一部再掲:
ヒトが得意な情報処理能力として「パターン認識」などがありますが、コンピューターなどの持つ情報処理能力(記憶容量、正確さ、スピードなど)との「棲み分け」や「統合」(ヒトと機械システムの融合など)、「自分が取り組むこと」「自分の能力を高めるために『臨界点を超えるまで取り組む』と決めていること」「情報処理に取り組まない事柄」「他者に任せること」「他者/他社と協働して取り組むと良いこと」「機械などに任せること」などについて、きちんと考えることの重要性が増してくると予測できます。


 

あなたなりの、在り方(Being)・生き方(Growing)とは?

「移動」に関して考えると、かつて、歩く・走る・泳ぐ・跳躍するといった手段しか持たなかったヒトは、船、自転車、自動車、電車、飛行機、エスカレーター、エレベーターなどを発明し利用することで、歩く・走る・泳ぐ・跳躍するといった手段よりも望ましい結果を得る場面(例:早く目的地に到着するだけなら、歩くよりも自動車に乗った方が良いなど)が登場するようになりました。そういった状況の変化に合わせて、ヒトは「移動のため」だけに歩くのではなく、「健康維持のための軽い運動のため」「氣分転換のため」などといった目的でも歩くようになってきました。このように考えると、移動手段の多様化に伴い、まだヒトは歩くこと自体をやめないのだけれど、「『歩くこと』の在り方、意味づけ」に変化が生じたと解釈してもいいように思います。

同様に、ヒトの「記憶容量、正確さ、スピードなど」について考えるならば、私たちは、近い将来、何らかの人工的な知性の方がヒトよりも優れているという場面が、今以上に多くなってくるという状況に備える必要があるのではないでしょうか。単純作業は、低賃金で雇用可能な発展途上国の人や何らかの機械類が主要な役割を担い、知的な仕事でも、論理的思考(…演繹的推論、帰納的推論)で対応可能なものであれば、人工的な知性が大きな役割を果たすようになっていくのかもしれません。(…「質問力(後編)」や「コンフリクト・マネジメント入門」セミナーでお伝えしている、仮説的推論や発想推論などとも呼ばれる「アブダクション」、あるいは、「パターン認識」、「創造性」や、デザインなどのように「悟性と感性の融合」が求められる領域であれば、ヒトが大きな役割を果たす知的な仕事として、まだ将来性があるのかもしれません。<注意>ヒトにとっての論理的思考の必要性は今後も変わらないと思いますが、身につけているのが当たり前のものであって、論理的思考ができることが仕事などをする上で優位性を発揮する機会は減少していくだろうと推測しています。)

このように、ヒトが人工的な知性との「棲み分け」や「統合」などに向かい、「『考えること』の在り方、意味づけ」に変化が生じるという潮流の中にいると認識するならば、私たち1人1人が「在り方(Being)」「生き方(Growing)」について、自分なりの指針を持つこと、少なくともこういった事柄について、自分なりの考えを深めておくことは意義のあることではないでしょうか?(話が発散するのを避けるために、ここでは、失業率および社内失業率の増大や自殺者の増加の可能性については触れませんが、「在り方や生き方について、自分なりの考え方・信念を持つこと」は、特に、自分が成し遂げることのできる事柄や自分の能力によって、「自己の存在価値」を評価しがちな人にとって、重要だと思っています。)…ニューズレター第106号でご紹介した、「情報が増え、情報の複雑さも増していっている状況下では、『熟考』『内省』抜きでは、~のちのち、対処が間に合わなくなるほど急激な変化に飲み込まれてしまう」といった内容も思い出してみてください。

ここでの私の主張は…「私たちは、ヒトのことを、ホモ・サピエンス(Homo sapiens:知性人、叡智人という意味の言葉で、現生人類を指す)と呼んできていますが、人工的な知性がヒトの知性を上回るようになりつつある今、これまでにないほど、自分なりに納得できる(有意義な/幸せや喜びを感じられるetc.)『在り方』『生き方』あるいは『人生哲学』を持つことが重要になってきているのではないか?」ということになります。 …こういった考えの前提として、「生物学的な進化の速度(例:数万年など)より、人工的な技術革新の速度の方が格段に早い」という認識があります。

あなたは、「人工的な知性がヒトの知性を上回るようになりつつある状況」について、どのように感じられるでしょうか?

 

武士階級がなくなってから、武士道が浸透した

みなさんは、(自然や天皇を敬うといった日本の伝統の礎となっている「神道」、修行や鍛練を通して自己開発を進めるという侍たちの精神的な在り方の基礎を成す「禅宗」、社会とその社会における侍の在り方と、人間関係に関する規範を提供する「儒教」の教えを融合して生まれた)「武士道」が「普及」したのが、明治時代になってからだったことをご存知でしょうか(…恥ずかしながら、私は最近になって知りました)。

江戸時代の全人口に占める侍(※)の比率は数パーセントに過ぎなかったそうですが、明治政府の軍隊は徴兵制となったため、それまで、百姓・職人・商人などとして生業を立てていた人々が軍隊で侍の規範を学びました。そして、このことがきっかけとなり、「武士道」が日本国民に広がっていったと理解するのが良いようなのです。1876年の廃刀令により、警察官や軍人以外が刀を差すことが禁止され、「武士という特権階級が消滅してから、武士道が普及していった」というのは、非常に興味深いですね。


※「侍」と「武士」
「侍」は、元来「さぶらい」といい、主人の側近くに仕える者という意味で、またその人たちの詰所も「侍」「侍所」と呼ばれました。鎌倉幕府は御家人身分を「侍」と定め、また中世には課役が免除された特権的有力村民も「侍」と呼ばれました。豊臣時代には武士に仕える若党を「侍」とし、江戸時代は士分を一般的に「侍」と呼びます。一方、「武士」は平安後期以降、常に武器を携行し、武力を行使する身分をいい、この集団が主に皇族・貴族の侍として仕えたので、「侍」が「武士」を意味してくるようになりました。
(参照抜粋:「岩波日本史辞典」永原慶二監修、岩波書店


 

では、他の生物に比べて、知性の面で優れている存在であるとして、ホモ・サピエンスと自称してきた私たちも、人工的な知性と比べて(少なくとも、記憶容量、正確さ、スピード、論理的思考などにおける)優位性を失いつつある今、ヒトとしての「在り方」「生き方」「人生哲学」を踏まえて、時間やエネルギーを割くのが良さそうな事柄とそうでない事柄を選別していくことで、「ヒトとしての道」を切り拓いていくこと、あるいは、弊社理念にも掲げた「自律共栄の納得人世」の実現を目指していくことが、大切であるように思います。

「武士という特権階級が消滅してから、武士道が普及していった」ということを知ったあなたは、ホモ・サピエンス(知性人、叡智人)という呼び方に違和感が発生しつつある「『ヒト』としての道」について、どのような考えをお持ちでしょうか?

 

合同会社5W1Hでは、どう考えているのか?

「ヒトとしての道」には、恐らく唯一最善解(…すべての人に適用可能な「一般解」)などないでしょうから、周囲に惑わされないためにも自分自身と向き合い、心身をより望ましい状態にしていく成長過程を楽しみつつ、自分が納得できる「在り方」「生き方」「人生哲学」(…上述の一般解に対して、「特殊解」に相当)を体現していくことが大切だと、弊社では考えています。 …「コンフリクト・マネジメント入門」の「処理」アプローチに即して言えば、「『人工的な知性』と『ヒト』という二項対立を超えたところに、自分なりの解(特殊解)を見い出す」ことが大切であるということになります。

また、上述の例からすれば、コンピューターや機械などと比べて、ヒトならではの強みが発揮できるものとしては、例えば、アブダクション」「パターン認識」「創造性」「悟性と感性の融合」、あるいは、「対人スキル」「直感」「複雑で曖昧な状況を、大局的に異なる観点から把握する能力」「構想力」などに関わる領域が挙げられるのかもしれないと考えています。
そして、「自律共栄の納得人世」を理念に掲げて人財と組織の育成を支援する弊社、「QOL向上のヒント」というニューズレターを発行している弊社としては、これまで以上に、「ヒトならではの知性の発揮」「ヒトらしい生き方」に資するコンテンツやサービスの提供を心掛けていこうと考えています。(例:「ロジカル・シンキング」セミナーは他社にお任せしても良いが、「クリティカル・シンキング」セミナーであれば弊社でやろう!など)
また、コンテンツやサービスの種類だけでなく、それらの提供の仕方についても、「自分の能力を高めるために『臨界点を超えるまで取り組む』と決めていること」(@ニューズレター第104号)などに配慮していきたいと考えています。もう少し具体的に表現するなら、下記のような事柄にもある程度配慮した「臨界点を超える」ための支援の在り方について、検討を重ねていきたいということになります。

  • 2009年に、マルコム・グラッドウェルさんの邦訳書「天才! 成功する人々の法則」が出版されて、「1万時間の法則」[…ある事柄に習熟して一流と見なされるような実力をつけるまでに、おおよそ1万時間かかるという必要条件(≠充分条件)]が広く知られるようになりました。
  • 武道をやられる方の話によると、「週に3回の稽古をすれば、身体が前回の稽古の内容やさまざまなリズムを覚えているために学習効果が高いが、週に2回の稽古ではその効果は期待できない」「合宿のような形で、長時間に渡る激しい稽古を心身の限界まで続けるといった経験を、年に1~2度でもいいので定期的に積んでいると、生死の境までしか発動されないような『火事場の馬鹿力』のようなパフォーマンスが、必要な時に発揮できるようになる」とのことです。

新しい試験的な取り組みとして、年末の「短期間」に「集中してコーチングを行う環境」に身を置いてみたい方向けの機会を用意いたしました。

1日目の開始を少し遅くし、2日目は早めに始めて早く終わる予定のため、【 遠方からお越しの方にも参加しやすい形式 】です。ご興味をお持ちの方は、是非、ご活用ください。

 

このように見てくると、「自分が納得できる『在り方』『生き方』『人生哲学』を体現していく」ため、そして、「自分で大切にすると決めた事柄を、本当に大切にする(…臨界点を超えるまで、時間やエネルギーを投資するなど)」に関して取り組む」ためには、自分で『取り組まないこと』を明確にするのも非常に重要だと思えてきますね。

あなたは今後、何を他者・他社・コンピューターなどに任せ、何に自分の時間やエネルギーを投資していくことを選ばれるのでしょうか?

(…自分自身と向き合い、心身をより望ましい状態にしていく成長過程を楽しみつつ、自分が納得できる「在り方」「生き方」「人生哲学」を模索していく際の、「対話相手」「思索パートナー」を得ることにご興味をお持ちであれば、弊社流コーチングの利用もご検討いただければ幸いです。)

 

さて今回は、

  • あと10年程度で、人工知能がヒトを上回る分野が出てくるのだから…
  • あなたなりの、在り方(Being)・生き方(Growing)とは?
  • 武士階級がなくなってから、武士道が浸透した
  • 合同会社5W1Hでは、どう考えているのか?

といった話を通して、「人工知能がヒトを上回る分野が出てくる時代になりつつある今、自分なりの在り方・生き方を見つめ直すのが大切ではないでしょうか?」という考えをご紹介してきました。あなたは、どのような印象をお持ちになり、何を考えられたでしょうか?

 

何か少しでもお役に立てれば幸いです。
それでは、また次回のニューズレターでお会いしましょう♪

P.S.
弊社の Google+ページでは、不定期で、Twitterよりは字数が多めかもしれないけれど、ニューズレターよりコンパクトな情報について流していくことを検討しているとお伝えしておりました。先日、【 クチコミ効果の因果関係ループ図 】 @夜の勉強会 についても公開しましたので、ご興味をお持ちの方は、ご覧になってみてください。

合同会社5W1Hの Google+ページ
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